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「館」:三行要約とメモ

■ムリヤリ三行要約:
昔、ある公国に「殿さま」がいて、語り手である老人は12~3歳のころからその従者として仕えていた。
「殿さま」の館には彼と相争う血筋の「女料理人」が住んでおり、彼女は「殿さま」の先代「ぷろすぺる公」時代の刑罰(盗人は死刑に処す)について「殿さま」に教える。
「殿さま」が残虐な処刑にのめりこんだため、「女料理人」は民衆や隣国とともに一揆を計るが、事前に計画が漏れてしまい、王妃の椅子の上で「殿さま」に刺し殺される。


■メモ
・末尾に「未完」とある。確かに生煮え感は否めない。

・特に生煮えであるとワタクシが感じるのは、pp.74-77の箇所、女料理人が経歴を語るなかでの「殿さま」と先代「ぷろすぺる公」との親族(肉親)関係が曖昧な点である。
 つまり、女料理人の母(まりあな家)は「ぷろすぺる公」と結婚して娘(女料理人)を生んだが、同時に「ぷろすぺる公」が「殿さま」の「先代」であるなら、この2人は父と子と考えるのが普通であろう。
 そうすると、「殿さま」と「女料理人」は(話の流れからすると)腹違いのきょうだいになるはずである。「ぷろすぺる公」の血はどちらにも半分ずつは入っていることになる。それなのに、両者が血統的に「あぶらとみづ」の関係というのは理解に苦しむ。
 この点、ひょっとすると先代「ぷろすぺる公」は「殿さま」の家系によって攻撃され退位させられた王家なのだろうか? このあたりも明記されておらず、関係が(少なくとも現時点でのワタクシの理解には)不明なのであります。

===
※20100224追記:
 その後、何度か読んでみて後者の解釈、すなわち「ぷろすぺる公」と「殿さま」は父子の関係ではなく、「殿さま」が何らかの形で侵略ないし「先代」を退位させたと見るに至りました。

 やはり直接的な言及は発見できなかったのですが、pp.75-76の「再度の侵略が(…)それが現在の『殿さま』だつたのだ。」という箇所を重視。また、そもそも血縁的に関係があるならば、父(とか養父かもしれないが)の時代の法令(盗みをしたら死刑)について知らなかったというのも不自然だからです。
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銘記せよ! 三島語録
(…)われわれは戦後の日本が経済的繁栄にうつつを抜かし、国の大本を忘れ、国民精神を失ひ、本を正さずして末に走り、その場しのぎと偽善に陥り、自ら魂の空白状態へ落ち込んでゆくのを見た。政治は矛盾の糊塗、自己の保身、権力欲、偽善にのみ捧げられ、国家百年の大計は外国に委ね、敗戦の汚辱は払拭されずにただごまかされ、日本人自ら日本の歴史と伝統を涜してゆくのを、歯噛みをしながらみてゐなければならなかつた。(…)
「檄」楯の会隊長 三島由紀夫
保阪正康『三島由紀夫と楯の会事件』(角川書店[文庫版]、2009年)p.19より引用
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