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資料メモ:『絹と明察』新潮文庫S62「解説」田中美代子より

恥ずかしいぐらい長いこと更新していない(笑)。
いま、書棚を全力で電子化しており、片付けたら三島にもまた向き合おうと考えている。
それより前に、震災と放射能時代を生き延びることが先になってしまっているが・・・。

以下、以前さまざまな資料を集めていたときのメモ。
引用の範囲でカンベンしてもらえる程度で、ここに記述しておきたい。

===
『絹と明察』新潮文庫S62「解説」田中美代子

 作者はこの作品の意図について、次のように語っている。
「書きたかったのは、日本及び日本人というものと、父親の問題なんです。二十代には、当然のことだが、父親というものには否定的でした。『金閣寺』まではそうでしたね。しかし結婚してからは、肯定的に扱わずにはいられなくなった。
 この数年の作品は、すべて父親というテーマ、つまり男性的権威の一番支配的なものであり、いつも息子から攻撃をうけ、滅びていくものを描こうとしたものです」(「著者と一時間」朝日新聞・昭39・11・23)

(中略)

「駒沢を批判するものとして、父親に対する息子が大槻ですが、これだけでは足りない。もう一人批判者がほしい。それが岡野です。(略)岡野は駒沢の中に破壊すべきものを発見する」(同)

(中略)

 岡野は、「駒沢の死によって決定的に勝つわけですが、ある意味では負けるのです。"絹"(日本的なもの)の代表である駒沢が最後に"明察"の中で死ぬのに、岡野は逆にじめじめした絹的なものにひかれ、ここにドンデン返しが起こるわけです」(同)
===

 ・・・と、朝日新聞のもと記事からすると孫引きの格好になってしまう。
 この部分、三島自身によるかなり重要な指摘である。
 三島は結婚してから変わったというが、父の問題は三島作品をほぼ通底するテーマというのがワタクシのアングルなので。
『絹と明察』は作品自体も面白いし、父子テーマでも重要な作品。

 それにしても三島が自著を語るインタビュー、まとまっているものないかな?
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銘記せよ! 三島語録
(…)われわれは戦後の日本が経済的繁栄にうつつを抜かし、国の大本を忘れ、国民精神を失ひ、本を正さずして末に走り、その場しのぎと偽善に陥り、自ら魂の空白状態へ落ち込んでゆくのを見た。政治は矛盾の糊塗、自己の保身、権力欲、偽善にのみ捧げられ、国家百年の大計は外国に委ね、敗戦の汚辱は払拭されずにただごまかされ、日本人自ら日本の歴史と伝統を涜してゆくのを、歯噛みをしながらみてゐなければならなかつた。(…)
「檄」楯の会隊長 三島由紀夫
保阪正康『三島由紀夫と楯の会事件』(角川書店[文庫版]、2009年)p.19より引用
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